【pH値の基礎知識①】適正値と変動

2019.7.23

変動がダメ

以前、セラのテスターでアンモニアが知りたければ、先ずはpH値を計りましょう!と言う趣旨のお話をしました。

 

詳しくはコチラをご覧下さい↓

アンモニウムとアンモニア(NH4/NH3)

 

今回は、pH値について少し詳しく解説いたします。

因みに、今回は淡水性のお魚を基準に進めていきますよ!

少しオサライしときましょう。

pH値の特性はコチラをご覧下さい。(クリック&タップしてね)

 

さて、アクアリウムの最初の関門!

アクアリウムのpH値

 

「pH値を安定させる!」とか・・

「7.0がいい!」とか、「6.5がいい」とか・・

「弱酸性じゃなきゃダメだ!」とか・・

「pHショックに気をつけろ」とか・・

どうやって調節して安定させるんだよー!

どの数値が正しいんだよー!

 

初心者の方には分かり難いpH値ですね。

 

是非!もう、一歩進んでみましょう!

 

結論から言ってしまえばこの3つが大切です(*´▽`*)

①お魚は好みのpH値があります。

②pH値が上下に大きく変動すると良くありません。

③pH値を安定させるにはKHが必須です。

 

そもそも、pH値が何なのか?

なんて、とてつもなく化学的な事を知る必要はないんです。

しいて、解読するならば、

水の中で生きる魚達にとって、一つの目安になる物。

お水のバロメーターの1つです。

水温みたいなものと考えてください。

冷たい水を好むのか?温かい水を好むのか?何℃が好きなのか!

急激に水温が変化することが望ましくないという感じです。

ここまでで十分なんです!

 

仮に、それ以上を知った所で、アクアリウムでは使いこなせません。細かい調節をする事は不可能に近い事。科学者や研究者レベルで行うようなことになってしまいます。

 

割り切って「自分はお魚を飼育する飼い主であり、研究者ではない!」と思えるかどうかで、水質に対する考え方が大きく違ってきます。

 

少し大事な事だから、しつこいですけど、続けます。

 

人で例えたとします。

ご家族が病気になり病院の先生にみてもらいますよね。その時に、色々質問はあるとは思いますが、まさか、薬の成分と体への化学的反応を学んだりしませんよね?

 

薬に含まれる〇〇成分が血液中の〇〇と反応し~

その後〇〇神経へと伝達され、〇〇反応が起き~~

それに、よって〇〇から〇〇が~~~ 

 

こんな難しい事を理解しながら治療しませんよね。

病気が治れば良いのであって、医者の知識を理解するのは非現実的ですよね?

学習したうえで、自ら薬を調合する事も出来ないと思うんです。

だって、研究者や専門医になるためじゃないでよね。

 

アクアリウムでも同じです。

 

「pH値は水素イオン濃度で水中に存在する原子の結合と電子の・・・」

こんな話は不必要と言う事です(笑)

 

さて、話は反れましたが戻りましょう!

 

①お魚は好みのpH値があります。

観賞魚は世界中の川や湖、沼や池、海に生息しています。

これらの水域は、水温が冷たかったり、温かかったりします。

水温と同じようにpH値も水域によって、pH値が高かったり、低かったりします。

 

簡単に説明すると

☆アマゾン川のpH値は、6

☆タイやインドネシアの川のpH値は、7

☆アフリカの湖のpH値は、8

 

なので、お魚は生まれ育った水のpH値が好みになります。

水槽の飼育水を好みのpH値に調整することが大切なのです。

 

②pH値が上下に大きく変動すると良くありません。

pH値は<酸性⇔アルカリ性>の度合いを表します。

中性の値「7」から、低くなると(7→6→5・・)酸性へ

中性の値「7」から、高くなると(7→8→9・・)アルカリ性へ

ドンドン属性が強くなります。

 

pH値の変化は倍々

 

pH値が1異なると、10倍性質が違います。

2異なると、100倍も性質が異なると言う事です。

仮に、pH値が6から7に上昇し、さらに8まで上昇すると

 

100倍も異なる水質に変わると言う事

 

pH値がゆっくり時間をかけて、6から7に変化する場合

直ぐに生き物が死ぬと言うものではありません。

でも、出来れば、pH値は6から6.5の範囲で留まることが理想的です。

 

この10倍異なる性質!100倍異なる環境変化によって

pHショックが発生します!!!!

 

その中でも、エビやディスカス等の俗に言う「水質に敏感で、少し難しい」と言われる種類の生き物達は、単純に飼育をする場合「pHを安定させる」がとても大切です。

※繁殖目的のブリードですと、意図的に上下を起こします。

 

例えば「ディスカスはpH値6.5でなければならない」

その数字に囚われてしまうと、普通の飼育を望む方も「6.5でないと飼育出来ないし、調節できないと飼育出来ない」みたいな勘違いをされる方がいますが、それは似ている様で、ちょっと違います。

「pHの上下に敏感」なだけで

6.5から外れた、pH値6.7や7.0で飼えない訳ではありません。

 

とにかく

pH値の変動幅を少なくすることです!

 

そして、次は「値を安定」させる事に重点を置いて下さい。

 

③pH値を安定させるにはKHが必須です。

この説明は次回に持ち越します(^O^)/

 


 

この記事はあまりに長文になったため、一度最後まで書き終わった後に、再編し、画像入りのシリーズに分けております。

1度最後まで読んだ方はラッキーです♪

 

次回!!

【pH値の基礎知識②】安定とKH値

 

「【pH値の基礎知識①】適正値と変動」に引き続き

pH値を調節したいのであれば、先ずは現状のpH値を測定し、正しく認識する事。そして、pH値を下げる(マイナス)のか、pH値を上げる(プラス)のかを見極めて行きましょう!

 

この部分について詳しく解説していきますのでお楽しみ~♪