前回に引き続き「餌の基本を再確認」していきたいと思います!
前回は健康維持に必要な栄養を学びました。
前回の記事はコチラ
今回は「専用食ってなに?」です。
補足として、どのような働きかけがあるのか説明していきます。
ここからは、魚ではなく、人に例える事で、少しでも、身近な感覚になって頂きたいと思います。
皆様、ダイエットなどで、ボディメイクをした経験はありますか?
その究極を分かりやすく例えると、ボディビルダーなんかはイメージがし易いかもしれません。
この時、キーポイントとなるのが、筋トレの他に食事から得る栄養素とバランスがより、その効果を発揮する事になります。
ボディビルダーさんは、よく知られるプロテインや鳥胸肉、卵などを多く食べ、良質なタンパク質(エネルギー)を体に取り入れます。
そぅする事で、筋肉へのアプローチを強化し続け、ボディビルダーとしてマッチョな体を作っています。
しかし、これだけ聞くと、彼らボディビルダーさんは、非常に偏った食事だと感じませんか?
タンパク質(エネルギー)ばかり。。。
実際のボディビルダーさんは、サプリメント等を活用していると思いますが、ここではイメージの例えを伝えたい限りです。
ある種、栄養的な偏りによって、ある条件に向かわせる働きを利用した食事方法です。
ボディビルダーさんの場合、条件となるのが、筋肉へのアプローチに特化しています。
さて、ボディビルダーさんは、この食事で「死ぬことはなく」「生きていけます」よね。
そして、食事の傾向としては「筋肉へのアプローチに特化」されています。
同じように考えて頂くとお魚はいかがでしょうか?
パワーの源、三大栄養がありさえすれば「死ぬことはありえません」
例えば、
Q.ディスカス専用のフードをコリドラスが食べてしまいます。害はありますか??
と聞かれれば
A.害は勿論、ありませんよ。
となります。
人で例えるとこんな感じ↓
Q.プロテインはボディビルダーさんが飲む物ですが、普通の私が飲んだら害がありますか??
答えとしては
A.運動をしない場合で、飲み続けると太る傾向にはなりますが、害がある物ではありませんよ。
こんな感じかと思います。
お魚は、それぞれの種類の食性に左右し、条件が異なります。
例①、草食傾向のお魚に肉食傾向のフードを与えても、死ぬことはありませんが、健康サポートはしきれません。
例②、ディスカスレッドを青いディスカスに与えたからと言って、そのディスカスが赤くなる事はありませんし、青を強調させるサポートもしきれません。
専用食と言うのは、その種類が特に必要とする栄養バランスに特化して作った餌です。
その特性をより活かす傾向を作り出す食育であると言えます。
その効果は体の内側からのアプローチになるため、続ける事で絶大な効果になります。
セラでは、内側からのアプローチに加え、外側(環境=水質)からのアプローチで生き物が元気に飼育できると考えます。
今一度、飼育するお魚をどのように飼育する事が目的なのか考えて見て下さい。
■ブリーダー:産卵させるための体作り!
■コンテスト:体色を鮮やかにする色揚げ!
■一般的な飼育:健全で育成すること優先!
それぞれに、それぞれの「特性」が必須かと思います。
その特性に合った餌のチョイスをした方が良いかと思います。
そういった意味を含むものが「専用食」と呼ばれるものになりますね。
専用食の効能を、いくつかご紹介したいと思います。
グッピーの専用食↓↓
■グッピーグランNature
<特化される効能>
★とにかく出産で消費されてしまうエネルギーを効率よく吸収させて、虚弱体質にしないサポートをする
★グッピーは草食寄りのため、植物性の栄養素が高い
★粒が比較的細かいため、稚魚にも親魚にも最適
出産準備、出産後の栄養素足りていますでしょうか?
出産に支障が出ている場合は要注意ですよ!
親魚は出産時に多くの栄養を赤ちゃんに使います。
産前産後は、必要以上に栄養を必要とします。
プレコの専用食↓↓
■キャットフィッシュチップスNature
<特化される効能>
★ガリガリと削る摂る食性のアプローチと強固な体作り
★木の成分がより自然な食事を再現
プレコって、わりかし激流な場所にいて、必死に木にくっついています。
下向きの口が吸盤のように、吸い付いて食事をします。
木をガリガリ食べて、めくって、それを栄養にする事ができるんです。
太れないプレコさんには、何かが足りない?
多分それって、木の栄養素が足りないのかも??
餌の量とエネルギーが足りていないのかも???
運動量が足りていないかも????
ベタの専用食↓↓
■ベタグランNature
<特化された効能>
★より健康的に美しく!
★小粒のため、小さな口のベタに最適
尻尾やヒレがとても美しいベタさん
ケアしないで、美しさは保てないのですよ。
ケア+保護で最強の美しさを手にいれませんか?
美を追求する事は健康を考える事に似ています。
是非、内側からケアしてより一層美しく育てましょう。
こんな感じです。
お魚全員が必要としている生きる事に必要な栄養素は殆ど変化はありませんが、ある特定の種類には特別なご飯が必要になる時があると言う事でございます。
さて、ここで疑問となるのは
「特化する効能」は求めていない時ですよね。
例えば、こんな事がよくあるパターン。
「ディスカスは肉食だから(肉=アカムシや専用冷凍ハンバーグ)しか食べないよ」
と勘違いされる方が多くいます。
しかし、正直な話をすると、それは「ボディビルダーを目指す」食事な気がしています。
飼育の目的に合わせた給餌を見つけ出してください。
今回は専用食にクローズアップしていますが、「基本食」と言うものもあります。
これはお魚全員が必要なご飯と言う事で、基本食はどの魚が食べても問題がありません。
例えば、ディスカスにはディスカスフードだ!
と思っているかもしれませんが・・・
基本食であるビーパンNatureやビーパグランNatureでもなんら、問題はありません。
ディスカスは肉食寄りだと思いますが、それであれば、イトミミズ、アカムシ、ミジンコ、クリル、ブラインシュリンプを副食として与える事で満足できる食事は手に入れられます。
お魚を観察したときに
「これしか食べない」
と見る事より
「この子に、本当に必要なのは何か?」
を考えた方が健全ですよね。
「専用食」=絶対に良いものだから専用食にする!
と愛情を注ぐことは素晴らしいし、推奨します。
しかし、安易に「専用食」が絶対的に良いものである。
と考えてしまうと、思わぬ所で落とし穴があったりします。
カロテンやカロチンは実は消化には悪く、吸収をするには、他のミネラルやビタミンが重要なんです。
単純なカロテンばかりの餌だけでは便秘の原因にもなりかねません。
肉食だからと言って、肉ばかり給餌していると、腸内フローラが減って行きます。
沢山食べる魚だからと言って、与えすぎていると肥満になります。
突然、拒食になったりとか・・(1週間に1日は休餌日を作ってください)
挙げていくとキリがないのです。
ただ、知っていて欲しいのは
ご飯には、沢山の 選択肢が必要な事
を念頭に選ばれてはいかがでしょうか?
【ドイツセラ社】
セラはマニアックな層からファミリー層まで様々な方から愛用されています。基本的には、セラ製品はファミリー層向けにつくられており、使う事で簡単に健全な飼育が可能になる事を目的の1つとしています。販売店様では、専用食のみであったり、基本食だけであったりとありますが、本来は飼育するお魚に合わせてチョイスが出来るのであって、基本食や専門フードをベースに考え、複数のフードを日替わりで給餌する事が望ましいのです・・・
最後に~
ショップ様の数がどんどん減っていっている日本のアクアリウム業界。
なかなか、気軽に「最適な食事メニュー」の相談が出来なくなってきました。
ペットは飼い主である飼育者様自身が守る時代に突入しているかもしれません。
飼育しているお魚に与えるエサが分からない時は、お問い合わせください(*´▽`*)