シポラックス

超高性能ガラス製ろ過材

 アクアリウムの魅力を楽しむためには、水質を維持するために高いろ過能力のろ過フィルターが不可欠です。そのためにはフィルター内のろ過材に最適なものを選ばなければなりません。

 セラ社は、アクアリウム業界のろ過技術に関して革新的な新技術をもたらしました。当時、ある大学では自然の水域における水質の研究に取り組んでいました。「水は自然の中でどのようにろ過されているのか?」「最適なろ過に必要な要因は何か?」などを解明する事が目的でした。答えは自然界の底砂のなかにありました。

 その後、これらの条件をすべて満たしたろ過材の研究を行い、そして生まれたろ過材がシポラックスⓇです。底砂に近い性質のケイ砂でガラスは作られています。セラ シポラックスⓇはガラスから作られていますので、より自然に近い形で長期間水槽内の浄化ろ過材として使用することができます。そして淡水・海水など異なる水質の飼育環境でも、高いろ過能力を発揮します。

シポラックスの製造
アクアリウムの未来へ
 特許を受けたセラ シポラックスⓇは、産業用ガラスメーカーのショット社が研究者に依頼されて開発したものです。しかしながら、ショット社のラインナップにはアクアリウム製品がこの一点しかなかったため商品の販路が十分にありませんでした。そこで、セラ社は製造機械を買い取り90年代からセラ本社のあるドイツのハインスベルグでセラ シポラックスⓇを製造しています。セラ社はその後もシポラックスⓇの研究を続け、新商品のセラ シポラックスⓇミニをラインナップに加えました。これからも新しいセラ シポラックスⓇがラインナップに加わるでしょう。

環境に配慮して
 セラ社は常に環境に配慮した経営理念を持っています。最先端の水槽関連製品の1つセラ シポラックスⓇの製造に関しても、リサイクルガラスからガラス粉末を作り、特別な製造方法でリサイクルガラスからセラ シポラックスⓇを製造しています。

全てのアクアリウムに使用可能!
セラシポラックスは淡水でも海水でもなぜ!優れた水質浄化が可能なのか
 セラ シポラックスⓇは、自然界の浄化にならっているために淡水でも海水でも高い浄化を行うことが可能です。ガラス製のセラ シポラックスⓇだからこそ実現が出来るのです。ガラスはケイ砂から作られ、ケイ砂は天然の石や砂に極めて近い物質です。当然科学的成分を含まないので安心して使用することが出来ます。また、自然界のバクテリア生息域を研究して作られているために、熱帯性淡水魚・金魚・鯉・海水魚様々な飼育の水質浄化ろ過材として高い性能を発揮します。アクアリウム用として容易に購入できる、外部式フィルター・上部式フィルター・オーバーフロー式濾過槽すべてのろ過フィルターに使用が可能です。
 通常は15mmリングを使用しますが、小型の水槽には近年発売されたセラ シポラックスⓇミニをおすすめします。庭池などの大きなろ過装置にはセラ シポラックスⓇポンド25mmを使用することで濾過槽内の飼育水の循環をより安定させます。

セラシポラックス各製品サイズ
 ろ過された水は、素材の壁面からセラ シポラックスⓇの内部に向かって最高で2mmの深さまで浸透しますが、素材の内側と外側から完全に水が浸透するのはセラ シポラックスⓇだけです。内部トンネルの構造を計算して、どのセラ シポラックスⓇを使用しても3.5mmの壁面から完全に飼育水をろ過材内部まで行き渡らせることが可能です。
中まで浸透するろ過材 中まで浸透しないろ過材
セラシポラックスを通過する飼育水
 セラ シポラックスⓇ15mmとセラ シポラックスミニを同じ体積で比べた場合では、ろ過槽内での飼育水の流れはほとんど変わりません。シポラックスの壁面の厚さはどちらも同じで、中央部分が膨らんだ形状のシポラックスミニの形状により、重なり合ったタブレットの隙間から飼育水が抵抗のかからない形で通水するように計算されています。
参考イメージ バクテリアの有効スペース
 セラ シポラックスⓇは、水生物学の研究を基に開発された高性能生物ろ過材です。開発当初の目的は生存状況の異なる様々な微生物が一様に素早く棲みつくことができるろ過材を作ることでした。自然界のバクテリアの定着数は底砂の構造や性質に大きく左右されます。バクテリアの理想的な定着条件は、底砂の孔とトンネルが大きすぎず小さすぎないことで1リットルの底砂の有効定着面積が270㎡だと分かりました。
 セラ シポラックスⓇは、バクテリアに最適な大きさで立体的に網目状になった孔の構造が特徴的です。1リットル当たりの内外の表面積は270㎡もあり、ろ過バクテリアはこのスペース全てを利用できます。270㎡はテニスコート1面分よりも広い面積です。
 ろ過材のバクテリア定着面積は、広すぎても狭すぎてもよくありません。セラ シポラックスⓇだけが地球上で販売されているろ過材の中で唯一、1Lの総面積が、バクテリアに最適な270㎡を満たしています。 バクテリアに最適な270㎡
色々なろ過材の構造
唯一無二の表面積を再現
 アクアリウム用のろ過材は、近年様々なものが流通しています。水槽飼育において魚を上手く飼育するためには飼育水の汚染を未然に防ぎ、常に綺麗な水へ浄化しなければなりません。そのためには、バクテリアを増殖させ有機物の分解を効率よくおこなう必要があります。バクテリアの最適な定着面積は決まっている為に、セラ シポラックスⓇ以外ではバクテリアに最適な環境を作り出すことは出来ません。
 市場には様々な素材で作られた数えきれないほどのコピー商品が出回っていますが、これらのろ材は歴史が浅く見かけをコピーしたに過ぎません。仮に、セラ シポラックスⓇの何倍もの表面積(例えば600㎡や1200㎡)があったとしても、そのような形状のろ過材の穴は狭すぎるため、バクテリアは入り込み棲みつくことができません。過剰な表面積をアピールしているものには、バクテリアの居場所がないことに気づいてください。
最適な環境で居心地満点! 最適な構造とは何でしょうか?
 プラスチックの表面はツルツルでバクテリアが棲みつけません。セラミックや素焼きのろ過材は、穴が狭すぎてトンネル構造がないために表面しかバクテリアは棲みつけません。しかし、ろ過材の表面には水流が流れている為に安定したバクテリアの生息条件を満たしません。セラ シポラックスⓇは、セラミックろ過材の34倍の定着面積があります。
バクテリアのバイオフィルム
バクテリアの働き

 多孔構造のセラ シポラックス®の内部では、ろ過バクテリアが表面に素早くバイオフィルムを作ることが出来ます。バクテリアは、孔の内部に入り込み内側からもバイオフィルムを作ります。バイオフィルムには異なる働きをする様々なバクテリアが混在して定着するためろ過能力が大きく向上します。下の写真は、バイオフィルムで覆われたセラ シポラックス®の内部です。バイオフィルムという生命共同体の中で、多くのバクテリアが共存していることが分かります。

多くのバクテリアが共存
セラシポラックスの効果
消化作用と脱窒作用
 セラ シポラックスⓇには、比類のない能力があります。使用するとアンモニウム/アンモニア(NH4/NH3)、亜硝酸塩(NO2)やさらには、硝酸塩(NO3)の値が下降することは使った人にしか分かりません。セラ シポラックスⓇの多孔質な性質から外層部分では好気性バクテリアが硝化作用を行い、内部の酸素の少ない場所では嫌気性バクテリアが脱窒作用を行います。本来水槽内に溜まってしまうNO3(硝酸塩)を窒素ガスに変換して水槽から除外します。NO3(硝酸塩)の蓄積は苔の発生原因になり濃度が著しく高い場合には無脊椎動物に支障が出て、またバクテリアに関与する病気の発病を引き起こします。
使用方法
使用方法
 始めて使用する際は、水道水で軽く濯ぎ付着している白い粉を洗い流してから使用してください。飼育水に含まれる有害物質をセラ アクタンで完全に除去してから、バクテリア剤(セラ バイオニトリベック/セラ バイオリーフクリア)を正しく使用して飼育水浄化のためのバクテリアを強化してください。バクテリア剤に含まれる成分で飼育水が白濁しますが4~24時間で透明になります。

 定期的な水換えの際は、定着しているバクテリアの活性を上げるためにバケツに汲み取った飼育水でセラ シポラックスⓇを軽く濯ぎ、飼育水25リットルに対して10mlのバクテリア剤を投与してください。
アクタン製品詳細ページへ
バイオニトリベック製品詳細ページへ
バイオリーフクリア製品詳細ページへ
100リットルの淡水魚飼育に対して1リットル分をろ過材として使用
使用量の目安と交換時期
 セラ シポラックスⓇ1リットルは、もちろん魚の飼育密度や環境により異なりますが200Lの淡水水槽の浄化ろ過材として使用出来ます。しかしながら餌の与えすぎや水交換の頻度など様々な要因を考慮して、一般的な飼育には100リットルの淡水魚飼育に対して1リットル分をろ過材として使用することをおすすめします。90cm水槽で淡水魚を飼育する場合は、1リットルサイズ2箱分ということになります。海水水槽でご使用の際は、50リットルに対して1リットル分を使用することをおすすめします。
 ※水槽の総水量(L)=水槽の横幅cm×高さcm×奥行cm÷1000

 飼育環境により異なりますが、セラ シポラックスⓇの効果を最大限生かすためには半年ほどで新しいものに交換することをおすすめします。
生物学的・科学的研究の成果
水底に棲みつく水棲バクテリアの最適な定着条件を満たす新しい物質の探求がシポラックスⓇ開発の動機でした。
セラ シポラックスⓇの誕生
 南ドイツにある大学の共同研究員は、まず水生圏を見て回るために自然の中に赴き川底の堆積物を調べました。バクテリアの実験では、その作業能力が実証的にテストされ、バクテリアは270m2の堆積物中で最適に増えることがわかりました。しかし、すべての孔を壊さずに理想的な状態で自然から堆積物を取り出して、その内部を再現するにはどうすればいいでしょうか?これは、不活性半融ガラスを使用することでうまくいきました。【専門用語では間質(間隙(かんげき)と呼ばれます】堆積物内部の多孔構造を再現する為に、粉ガラスに塩を混ぜ圧力をかけて粒状にするアイデアが採用されました。それを900℃の温度で半融解させると、融点に達する前に微粒子同士がくっつきます。塩を洗浄すると多孔構造の出来上がりです。こうして出来た粒が、シランと呼ばれる物質です。シランには良い定着条件が備わっています。しかしながら、シランはろ過槽や酵素リアクター内で動き回わるためにすり減って粉ガラスになってしまいます。その後、ようやくリング型にして静力学のろ過材として使用するアイデアが採用され、シポラックスⓇと命名されました。

名前の由来
 SiporaxⓇの名前の中には細孔という意味のporeが含まれています。このろ材を能率的に使用するには、絶対に動かないようにしなければなりません。バクテリアはリングの孔に棲み着いて、自らを覆うことなくコロニーを形成します。セラ シポラックスⓇは他のどんなろ材よりも、バクテリア総数中の死滅数と新たな増殖のバランスが優れています。これは最適な多孔構造をした適正な表面積と最適なろ材の厚みのおかげです。
 淡水でも海水でも同じ様に、ろ過バクテリアは最大限まで数を増やし、素材を詰まらせることなく自ら再生を繰り返します。

 宇宙の無重力環境を利用して、重力と生物の関係を調べる様々な研究がおこなわれています。日本が中心となって宇宙実験を行ってきた実験動物が「魚」です。魚は飼育が比較的簡単で産卵数が多く、体外で発生するために解剖をしなくても発生の様子が観察できることなどの利点から、国際宇宙ステーションで行う実験のモデル生物として利用されています。
 宇宙で魚を飼育するためには、限られた容積・重量・電力で行わなければなりません。また、水の漏れない閉鎖式循環システムの構築と少ない水量でも魚を健康に育てることのできる水質維持の技術が必要とされました。ろ過装置の小型化に伴いろ過材も専用の3mmΦの焼結ガラスのろ過材(シラン=シポラックス)を使用しています。
 将来、人類が宇宙環境で生活するようになったときに、どのような変化がおこり対処しなければならないのか、次の世代の子供たちに、どのような変化が起こるのか?大きな疑問に、小さな魚が答えてくれる日がもうすぐ来るのでないでしょうか。
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シポラックスⓇの噂・・・・・
 一般的に熱帯魚を飼育すると飼育水は徐々に汚れて酸化し、PH値が下降傾向になります。高性能なセラ シポラックスⓇを使用した場合、飼育水を濾過する能率が高いために水質汚染によるPH値の降下が起こらず、時としてアルカリ性物質の溶解を疑われてしまうケースがありますが、ろ過が正しく機能している結果で、アルカリ性物質が溶解することはありません。また、セラ シポラックスⓇはGH値を下げません。総硬度(GH)の値の低下は、魚などの生き物による消費や二酸化炭素との結合等、他に原因が考えられます。特に日本の水道水のGH値は低いのでアクアリウムを楽しむためには、常に注意が必要です。

真のシポラックスⓇ
 セラ シポラックスは、珪砂を原料としたガラス製のリングろ材です。珪砂は天然の石や砂などにきわめて近い成分です。ガラスは不活性で科学的な成分を含んでいないため、ほかの物質や生物に影響を及ぼさない無害な素材です。
 そのため全てのアクアリウムに使用が可能で、高性能な水質浄化を行うことが出来るのです。