飼育の基本ガイド

飼育の基本を考える
セラ社は魚をコップや金魚鉢で飼育することを推奨していません。なぜならば、魚が喜んでいないからです。ペットを飼育する上で一番重要なことは、ペットの喜ぶ環境を飼育者が責任を持って整えることです。
ペットとして犬や猫を飼うときには、「飼育方法」をよく学んでから飼育をします。犬や猫の「生かし方」を学ぶ人はいません。「飼育」と「生かす」は、似て異なります。是非、魚や小動物の生かす方法を学ぶのではなく、飼育方法を学んでください。正しい飼育方法に従ったアクアリウムは、飼育者の生活に充実した楽しい時間を与えてくれます。
飼育の基本を考える
アクアリウムの先進国から学ぶ
アクアリウムの先進国ドイツには、セラ社以外にも日本で馴染みの深いメーカーが沢山あります。ドイツの製品は日本で多く購入することが出来ますが、ドイツのアクアリウムの知識や技術はあまり浸透していません。おそらくドイツと日本では水道水の違いから、やり方が異なる物だと勘違いしているからだと思われます。しかし、日本でもドイツでも飼育している生き物は変わりません。基本的な知識を学んでからアクアリウムやテラリウムを楽しんでください。
アクアリウムの先進国から学ぶ
アクアリウムの先進国から学ぶ
セラ社の推奨するアクアリウムの基本は、自然の水景を水槽内で再現するナチュラルアクアリウムです。先ずは、飼育する魚が生息していた環境を知り「生物の習性」「餌の種類」「暮らしていた水質やその他の環境」など、飼育する生き物の「生・食・住」の情報を収集してください。次に、生き物の飼育を始めると発生する様々な要因を理解してください。生き物は呼吸によって酸素を消費し二酸化炭素を排出します。さらに、生き物の排泄物や残飯が飼育水を汚します。これらの危険な要因を回避する為には、魚と水草を上手に共存させ必要な物質を提供し合うリサイクルシステムを水槽に取り入れることが大切です。汚染物質を分解するバクテリアの働きも、自然界で行われているサイクルに近づけることが理想的です。また、岩や砂、水草や流木が存在していない環境に魚は生息していません。そのため、コップや金魚鉢、ベアタンク(装飾物の無い水槽)などの簡易的な水槽で長期間飼育するアクアリウムは推奨することが出来ません。
飼育を始める前に・・
水槽で飼育が可能な生き物はたくさん存在します。比較的容易に飼育が始められる生き物は、淡水に生息している魚たちです。飼育したい生き物が決まったら、その生き物の習性や特性を学んでください。生き物の習性や特性を知ることで、どのような食事が最適でどのような環境を水槽内に再現するべきなのか知ることが出来ます。
飼育を始める前に・・
step1 step2 step3
飼育する生き物を学びましょう
殆どのアクアリウムは、異なる種類の魚が同じ水槽内で一緒に飼育されます。飼育を始める前に、それぞれの魚が水槽内できちんと調和するように、縄張りの習性・睡眠場所・食性などを調べて下さい。なぜならば自然界は弱肉強食です。全ての生き物が仲良く共存している訳ではありません。このガイドでは、魚の選び方とアクアリウムを始めるための基本をアドバイスします。海水魚や小動物について詳しくは、個別の飼育ガイドをご覧ください。
「水槽→生き物を選ぶ」この様な順番で飼育を考えると、アクアリウムは非常に難しいものになります。「飼いたい生き物が飼えない」「設備の過剰追加」など問題だらけの水槽になってしまいます。飼育したい生き物を決定してから、その生き物に合った適切な水槽を選んで下さい。固定概念を打破し、生き物にも飼育者にも簡単で健康的なアクアリウムを楽しんで下さい。
大きく4つに分かれるアクアリウムやテラリウム
熱帯性淡水魚のアクアリウム 熱帯性淡水について詳しくはこちら 水草について詳しくはこちら
冷淡水魚のアクアリウム 金魚や鯉、メダカについて詳しくはこちら
海水魚のアクアリウム 海水魚について詳しくはこちら
爬虫類とその他小動物のアクアテラリウムやテラリウム 小動物について詳しくはこちら
このホームページは、特定の限定した生き物の飼育方法について詳しく説明するサイトではありません。あくまでも、飼育する上で最低限必要な基本的な情報を学ぶことを前提にしています。特定の限定した生き物の飼育情報は、それぞれの専門店や専門家にお問い合わせください。また、一部、生物学的・化学的に適切ではない表記がありますが、アクアリウムをより分かり易く説明するための表現としてご理解ください。
生き物の食性を考えよう

魚にとって食事は、私たち人間と同様に
           とても重要な要因の1つです。

魚は異なった複数の食物から栄養を摂取しています。飼育者は大切なペットに適切で安全な食事をバラエティ豊かに与えなければなりません。生き物を健康的に飼育するためには、このような食事がとても大切です。また、生き物が摂取した食べ物は排泄物として水槽内に排出されるため飼育水が徐々に汚れます。そのため、なるべく飼育水を汚さない消化吸収に優れた餌の給餌が不可欠です。当然、餌の与え過ぎは飼育水の悪化を促進しますので適量を与えてください。

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生き物の食性を考えよう
生き物の飼育環境を整える
生き物の飼育環境を考える時、私たちの生活環境に置き換えて考えてみましょう。
水槽設備は、私たちの居住空間と変わらない仕組みになっています。
水槽で飼育する魚にも快適な生活環境を用意してあげましょう。
生き物の飼育環境を整える 飼育用品と私たちの生活環境比較
家や家の土台・基礎に該当する物
①水槽(家に相当)
水槽とは、水を入れて生き物を飼育する器のことです。水槽はガラス製やアクリル製などがあり使用用途によって選ぶことが可能です。形状もさまざまで四角い水槽はもちろん三角形や六角形、前面が丸みを帯びている特注の水槽も作ることが出来ます。水槽に特殊な加工を施した、オーバーフロー用の水槽などもあります。また、水槽には魚の飛び出しや飼育水の蒸発を防ぐ為に透明な蓋(ガラス製など)を載せて下さい。
②水槽台(家の土台や基礎に相当)
水槽台とは、水槽をのせる台のことです。水槽の総重量に耐えることの出来る丈夫な台が必要です。また、水槽は必ず水準器などを使用して水平になるように設置してください。水平で強固な水槽台を水平で強固な場所に設置することをお勧めします。そして、水槽と水槽台の間には、安全の為に断熱材の安全パット(スポンジ製やゴム製)を必ず敷いて下さい。
家や家の土台・基礎に該当する物
照明・空調・トイレに該当する物
③ライト(部屋の照明や太陽光に相当)
ライトとは、生き物に昼と夜を区別させるための照明機材です。水草やサンゴなどは光合成を行うために光の量や強さが重要になります。水槽用のライトは、蛍光灯やLED、HIDなど様々で、飼育する生き物に合わせた調整をしてください。
④ヒーター・クーラー(部屋の空調機器に相当)
ヒーターやクーラーとは、水温を調整するための機材です。殆どの熱帯魚は、約25℃(77°F)前後の水温で飼育されます。そのため、水槽の水は飼育する生き物に合わせて調整しなければなりません。水槽用ヒーターの設置場所は、水槽全体の水が効率よく温まるように水流の流れる場所に設置することをお勧めします。温めるための消費電力は同じため、余裕のある強力なワット数の水槽用ヒーターの使用をお勧めします。
外気温と水温の差が大きい場合は、水1リットルに対して約1.5W必要です。差が少ない場合は、水1リットルに対して約1Wで十分です。
照明・空調・トイレに該当する物
⑤ろ過槽・ろ過材(トイレや空気清浄器に相当)
自然のろ過循環サイクルと水槽フィルターのろ過循環
自然界の水は地層でろ過されています。地層の微生物(バクテリアなど)の働きによって水に含まれる有害物質は栄養分に変換されます。やがて、水は地底から湧水となって川や湖に注がれます。この過程においても、魚の排泄物や枯葉などの有害物質は微生物の働きによって分解されます。セラのフィルターシステムで飼育水を浄化する仕組みは、自然界の浄化システムと同じ原理です。ろ過装置の内部にセットされたろ過材は、それぞれに役割があり自然界の地層のような働きをしています。
水槽フィルターのろ過循環 製品ページへ 製品ページへ 製品ページへ 製品ページへ 製品ページへ 製品ページへ
物理ろ過フィルター
物理ろ過フィルターとは、餌の食べ残しや水草の枯葉や苔のような大きい粒子のゴミを取り除く場所です。物理ろ過フィルターを必ず使用して生物ろ過フィルターの目詰まりを予防してください。定期的な清掃が必要なフィルター部分です。
生物ろ過フィルター
生物ろ過フィルターとは、目に見えない水に溶け込んだ有害物質をバクテリアの働きによって綺麗にする場所です。アクアリウムにおいては、心臓部のように非常に重要な働きをする場所です。
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水質調整フィルター
水質調整フィルターは、水に溶け込んだ有害物質を除去したり、飼育水に補給しなければならない物質を補うためのフィルターです。飼育する生き物に最適な水質に調整するための重要な役割を果たします。有害物質の除去や飼育水に有効成分を補うことで生き物は本来の美しい色彩に生長したり繁殖することが出来ます。
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ベッド・ソファーに該当する物
⑥水槽内の装飾品(ベッドやソファーに相当)
水槽を飾る装飾品は色々なものが利用できます。基本的には飼育する生き物が生息していた環境に近づける事を心がけてください。装飾品で飾った水槽は、華やかで飼育者の気持ちを満足させてくれます。生き物にとっては、隠れ家や寝床になりストレスの軽減にとても重要な役割があります。
淡水水槽にレイアウトする石は、花崗岩や玄武岩が適しています。石は使用前に沸騰したお湯でよく洗ってください。どんなに美しくても「油で汚染された石」「石灰や金属を含む石」は使用しないでください。複数の石を組み合わせて装飾する時は、魚が石組みを崩さないように、水槽で使用可能なシリコンで接着してから装飾してください。
水草は、水中の有害物質を栄養源として吸収し底砂内部のバクテリアと共に効果的な水質ろ過機能を果たします。また、光合成を行うことで水中の二酸化炭素を吸収し水中生物に欠かせない酸素を排出します。さらに、水草は魚の隠れ家になり魚のストレスを軽減します。
水草の飼育について詳しくはこちら クリック
流木は、水槽内を自然な景観に演出します。ココナッツや貝殻も魚の隠れ家になるためお勧めです。しかし、東アフリカの湖に生息するアフリカンシクリッドの装飾物には適しません。また、河原で拾ってきた流木は、水槽内で腐敗したり有害物質を含んでいることがありますので注意してください。
水槽用の底砂は、細かい砂利(2~4mm)や川砂(1.5mm)を使います。明るい白色系の砂はストレスの原因になるため、黒や茶色の暗い色の砂利をお勧めします。砂利は使用する前に念入りに濯いでから使用してください。また、ソイルと呼ばれる特殊な底材は、セラの推奨するアクアリウムの底材には適していません。
水槽用の砂利や接着するためのシリコンは観賞魚専門店で購入してください。決して建築資材用の砂利やシリコンは使用しないでください。魚にとって有害な汚染物質が放出されるものが沢山あります。また、自然から採取した砂や土には様々な目に見えない物質が付着しているため、お勧めは出来ません。
装飾品のレイアウト例
水槽を立ち上げる前に、水槽内の最適なレイアウトを考えましょう。水槽の完成図を想像しながら、石や流木や水草の配置計画をして下さい。平らな石や穴の開いた石を組み合わせて洞穴を作ることが出来ます。必ず魚が十分に隠れる事の出来るスペースと泳ぐためのスペースを作って下さい。大きな水草は、景観の妨げにならないように水槽の背面側に植え、前景には背の低い水草を植えてください。水槽の機材(フィルター・ヒーターなど)は、適切な装飾物を上手く配置することで隠すことが出来ます。
装飾品のレイアウト例
装飾品のレイアウト例
安心して楽しくアクアリウムを始めるためには、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。
水槽は一度設置をすると簡単に移動ができません。
水槽飼育を始める前に重要なポイントを押さえましょう!
水槽設置の注意
★水槽全体の総重量・・・・・・・・総水量100L水槽は、約150kgの総重量になることがあります。
★水槽の適切な配置場所・・・・・・直射日光の届かない静かな場所が最適です。TVやパソコンなどの家電の近くには設置しないでください。
★水槽の安全な設置方法・・・・・・水槽は必ず、平らな(水平)場所に水平に設置してください。
★水槽専用の用具の準備・・・・・・必ず水槽専用のホースやバケツを用意してください。
★水槽用品の扱い方・・・・・・・・化学洗剤での洗浄は厳禁です。
★電源の確保と漏電防止・・・・・・飼育器材には電気機器が含まれるため漏電に注意してください。
水槽の設置方法 水槽を真水で綺麗に洗浄した後、水槽に水を満たして水漏れがないことを確認してから設置してください。水槽の設置場所が決まったら、底砂を敷き入れてから飼育水を入れます。飼育水の調整をしてから水草や装飾物をレイアウトして最後に魚を導入します。また、水槽内に手を入れる時は安全性を考えて、必ずヒーターや循環ポンプの電源を切ってから水槽内に手を入れるように心がけましょう。
水槽の設置と立ち上げ方について詳しくはこちら クリック
水換え方法 水槽の掃除は汚くなる前に行ってください。飼育水が透明で綺麗な状態でも飼育水が汚染されていないとは限りません。魚の排泄物や残飯は水に溶け込み、肉眼で確認することは不可能です。そのため定期的に水質試薬のseraテストを使用して水質の検査をしてください。常に綺麗な飼育水を維持する事は生き物の健康維持に不可欠です。1週間に1回は、定期的なメンテナンスを行い飼育水の約20~30%の飼育水を新しく交換することをお勧めします。
水質検査の重要性について詳しくはこちら クリック
水槽の掃除には絶対に化学洗剤を使用しないでください。
ガラスに付着した頑固な苔は、専用のクリーナーやseraフィルターウールを丸めたもので軽く擦りましょう!水槽やガラス蓋などのガラス面に付着した白い汚れは、お湯とserapHマイナスを加えた布またはスポンジで掃除をすれば簡単に落とすことができます。
アドバイス 製品ページへ 製品ページへ
水槽の準備が整ったら、いよいよ魚の導入です。なるべく魚に負担をかけない為に魚の入った袋を水槽に浮かばせて温度を合わせます。次に、袋の水に飼育水を少しづつ足して水質を合わます。約30分かけて2~3倍量の飼育水をゆっくり足して下さい。この時、袋の水が汚染されている場合や袋の水に薬品が含有している場合は、seraアクアチューナーを使用して有害物の除去をしてください。水合わせを行った袋の水は、絶対に水槽に入れず、魚だけをフィッシュネットで優しくすくい水槽へ移します。しばらくの間は水槽の様子を観察して、前から居住していた魚が導入した魚を攻撃するようならば、餌を与えたり、レイアウトを変更して緩和させてください。また、魚の導入時は水槽の照明を消して行うことをお勧めします。
1種類の生物の事をより詳しく学ぶ事も大切ですが、自然界では複数の生き物が共存していることを忘れないで下さい。また、アクアリウムにおいて1つの水質に特化して学ぶことも意味がありません。飼育者はペットのためにいくつかの基本的な知識を学んでから飼育する必要があります。なぜならば、ペットの命は飼育者しだいだからです。ペットの種類や飼育方法は様々ですが、セラ社の推奨するナチュラルアクアリウムを取り入れてアクアリウムやテラリウムの素晴らしさに触れてみてください。きっと楽しい時間をペット達と共有できると思います。