シポラックスのQ&A
SERA社の代表的な製品「シポラックス」ですが、多くのお客様よりお問い合わせを頂きました。
とても貴重で多くの飼育者さまの参考になると思い「Q&A」でまとめましたので参考にして下さい。
ネット上に飛び交っている噂や少々マニアックなご質問にも回答しています。
Q1. pH値を上昇させますか?
Q2. TDS値を上昇させますか?
Q3. 硬度を上昇させますか?
Q5. 水草育成の水槽に使用出来ますか?
Q6. 類似品となにが違うのですか?
Q7. シポラックス(リング)とミニ(粒)なにが違うのですか?
Q8. どのくらいの期間使用出来ますか?
Q9. 類似品と比べて、高すぎませんか?
Q11. バクテリアは自然発生するから!バクテリア剤は必要ないんじゃないですか?
Q12. バクテリアの定着面積が大きいと、バクテリア過多で酸欠になりませんか?
Q14. ろ過槽の底に溜まるヘドロは何ですか?
Q15. 脱窒は、直ぐに効果が現れますか?
Q16. 脱窒って水草水槽ではどうなんですか?
Q18. 水換えすればろ過は必要ないんじゃないか?
Q19. 使用前に煮た方が良いですか?
Q20. SERA製品の安全性や効果は本当ですか?
A1.
pH値を上げ続ける効果はありません。
但し、製造過程で除去出来ない物質により、使用初期に多少アルカリ性に傾ける場合があります。規定量を著しく超える量を使用した場合、アルカリ性になる事がありますのでご注意ください。
>>詳しくはコチラ
使用初期に限り、TDS値は上昇します。
しかし、硬度を上げる訳ではありません。
また、海外の水族館では長期使用した際に、他のろ過材よりもTDS値の上昇が抑えられたとの報告が御座います。
>>TDSについてはコチラ
シポラックスはガラス製の為、硬度は上がりません。
硬度とはカルシムやマグネシウムなどのミネラル成分です。
弱酸性・弱アルカリ性どちらのアクアリウムにも使用出来ます。
当然、海水のマリンアクアリウムにも、金魚飼育にも、水棲ガメにもお勧めです。
水草水槽にも使用できます。
pH値の上昇や硬度の上昇を気にされていると思いますが問題ありません。脱窒効果によって、苔も抑制し、綺麗な水草水景に効果的です。
飼育水の汚染物質を浄化する能力に差があります。
具体的には、バクテリアの定着面積が大きく異なります。シポラックスの壁に存在する特殊な細孔は、バクテリアに最適な1L当たり270㎡を保持します。また、壁内のトンネル構造が他社とは大きく異なります。
Q7. シポラックス(リング)とミニ(粒)なにが違うのですか?
A7.
効果効能はどちらも同じです。
100L以下の水槽にはミニ、200L以上の水槽にはリングのシポラックスをお勧めします。100~200Lの水槽にはどちらでもお好きな方をご利用ください。
ろ過システムにもよりますが、メンテナンスを行い、形状が崩れない限り使い続けることができます。
不適切なろ過環境やメンテナンスを怠った場合は能力が低下すことがあります。気になる方は、水質を測定しながら半年ごとに半分量のろ過材を交換してください。
正直!安価ではありません。
適切な飼育環境の淡水アクアリウムであれば200L(90cm水槽)に対し、僅か1L/290gです。セラミックろ過材の34倍のろ過能力の為、使用量で比較した場合は比較的安価な製品です。
【比較】セラミックろ過材 34,000ml=シポラックス 1000ml
更に、脱窒作用も発生するため、使用量と効果で判断すれば決して高いだけのろ過材では無い事がご理解頂けると思います。
Q10. 規定量を使うと濾過槽がスカスカ!大丈夫ですか?
A10.
今まで使用していたろ過材よりも能力が高いことが分かります。
ろ過フィルターの空いた隙間には、必要に応じてその他のろ過材を入れてください。(例えば、スーパーピートやフォスベックグラニュレイトなど)
飼育環境を最適化するろ過材は、生物ろ過のシポラックスだけではありません。
Q11. バクテリアは自然発生するから!バクテリア剤は必要ないんじゃないですか?
A11.
安全な飼育をする上では、バクテリア剤は有益です。
自然発生に依存した場合、必ず有害物を処理できるだけの環境が整う保証はありません。立ち上げ時、水換え後は、バクテリアを活性化させ安心して飼育できる環境を整えてください。
Q12. バクテリアの定着面積が大きいと、バクテリア過多で酸欠になりませんか?
A12.
一般的なアクアリウムでは、略バクテリア過多による酸欠はおきません。
飼育水が正しく循環している事、過密飼育を避ける事、水草を育成する事、がとても重要です。バクテリア不足によって除去出来ないアンモニアや亜硝酸による血中酸欠の方が危険です。
更に、ろ過不足や不適切な飼育による水質汚染やアオコの発生による酸欠の方が深刻な問題です。
>>酸欠についてはコチラ
Q13. ろ過材ってバイオフィルムで目詰まりしますか?
A13.
バイオフィルムの形成を目詰まりと断定する事は出来ません。
一般的な飼育においてろ過材の目詰まりは「除去しきれない汚れによるもの」を指します。これらを解決する為には、細かい粒子の汚れや古いバイオフィルムは定期的に除去することが最適です。最低でも1ヶ月に1回ほど、ろ過材を飼育水で濯ぎ汚れを落とし、バイオニトリベックで活性化してください。
ヘドロ事態を調べた経緯はなく、詳細は分かりません。
枯れた葉、苔、残飯、その他多くの除去しきれない物質が含まれると思われます。効率的な物理ろ過、消化吸収の優れた餌の給餌、枯葉などの人的な除去により、減らすことは可能です。
硝酸塩の分解(脱窒)には、少々時間が掛かります。
仮に、硝酸塩の高い水槽でろ過材をシポラックスに変えたからと言って短期間で「0」になるとは言えません。飼育を前提に、日々の食事による排泄が行われ有機物が蓄積する為に、脱窒されていても測定値に反応が出る場合もあります。
水草水槽で脱窒が発生しても問題ありません。
脱窒効果によってNO3が無くなり、水草の栄養源が無くなる事を心配されている理由からのご質問と思われます。アクアリウムでは、水草の栄養だけを論じることは難しく、NO3による弊害も考慮しなければなりません。また、魚に餌を給餌する前提で、窒素(N)は飼育水に補充されます。脱窒されても、常に「0」にはならず極めて低い濃度で維持されるため問題はありません。
Q17. NO3が無くなれば、水換えはしなくて良いですか?
A17.
水換えを行わない水槽の管理はお勧めできません。
水中を漂う苔や雑菌などは、通常のろ過装置では除去出来ず、換水によって水槽外へ排出しなければ減りません。水換えはNO3を減らすためだけの作業ではありませんので定期的な換水をお勧めします。
Q18. 水換えすればろ過は必要ないんじゃないか?
A18.
ろ過の必要性は、常に(毎時毎分)水質を維持するためにろ過は必要不可欠です。
例えば、毎日!毎時!毎分!という風に、頻繁に水換えを行えば、綺麗な水質を維持する事は可能です。しかし、頻繁な水換えは生き物にストレスを与えることを考慮しなければなりません。
「煮る」という処理はメーカとしては推奨しておりません。
ご使用前には、水道水(RO水)で軽く濯いでろ過槽内に設置してください。どうしても、pH値の上昇が気になる方はpHマイナスのご利用をお勧めします。
Q20. SERA製品の安全性や効果は本当ですか?
A20.
ドイツのSERA社には、各分野のDr(ドクター)が製品の開発に携わっていますのでご安心ください。
日本よりもペット飼育に対する法律が厳しい国の製品は、安全であり、確実な効果を発揮します。SERA社は、総合的な飼育用品を自社で製造販売しています。粗悪な製品であれば、試薬で測定した時に悪い数値となり、そのような製品を販売することはありません。
いつもご愛用下さいまして有難う御座います。
また、沢山のお問い合わせに感謝申し上げます。
今後ともご愛用者様に有益な情報の配信に勤めさせて頂きます。