酸欠について考える③【酸素があっても酸欠?】どうして?

2018.5.26

皆様こんにちわ!

 

前回は、飼育水の溶存酸素不足について説明しました。

飼育水自体に酸素が溶け込みづらい状況と解決策についてです。

まずは、そちらで、飼育水に酸素が不足する原因を復習して下さい。(大事な所だから、何回も伝えますよ)

 

ご興味がある方はシリーズでお読みになる事を強くオススメします。(水質のお勉強は全てが連動するためです。)

 

前回までの記事がコチラ

酸欠について考える①【水に酸素がない??】酸素濃度?
酸欠について考える②【水に酸素を溶け込ます】解決法

 


 

今回は「酸素があっても酸欠?」について説明していきます。

 

「酸素があっても酸欠状態??」

 

殆どの場合は、これに該当します。

酸素があっても酸欠になる!

では、酸素があるのに魚が苦しむ原因について考えましょう。

 

重要なのは、お魚の体内の血中酸素量なのです。

 

★飼育水中の酸素量不足

★お魚の血中酸素量不足

どちらの場合であっても、酸欠症状が発生します。

 

私たち人間は、口や鼻から空気を吸って、肺から血液中に酸素が送られます。

当然、大気中に酸素が無くなれば、呼吸困難になり、酸欠!

でも、地球上で普通に生活していれば酸素が無くなることはないですね。

でも、口を塞いだり、のどに詰まらせたりすると酸欠の危険があります。

魚も同じような事が発生しているのかもしれません!!!

 

 

お魚はエラから酸素を取り込み、血液中に酸素が送られます。

(へえー・・口じゃないんだー)

 

お魚のエラには複数の細かい血管があります。

エラは赤いですね!

そのエラと飼育水が触れてしまうことが重要なんです。

お魚の場合、水の中で生きているので、お水そのものが直接、血液中の酸素に関与してしまいます!

 

飼育水の汚染物質が血管から酸素を奪い取るんです。

 

人間で例えると、口を塞がれ、更に肺の毛細血管から酸素を奪われるみたいな感じですね。

金魚の血中濃度

 

怖いですね~

 

これでは、いくら、飼育水中に酸素があったとしても・・・

酸素を取り込み消費出来ず、酸欠状態になります。

 

では、例として

金魚救い白黒

 

<お祭り金魚の2日目あるある>

 

例えば、お祭り金魚を持ち帰り、水槽で酸素をブクブクするも・・・

2日目の朝見たら「水面をパクパク」状態だ!

これは、前日「満員電車状態の金魚すくい」により、金魚の体調は最悪、ストレス満載であります。

それに付け加え・・・

金魚は体調を整えるために懸命にパクパク呼吸し、同時に体内から排泄物を排出します。

人で例えるならば、老廃物を汗と共に流すために、運動して、血液の循環を活発にする事と同じですね。

元気になろうと一生懸命なんです、本当に一生がかかってますからね、生命体として・・・。

しかし、その瞬間に、金魚はパクパクしながらお水を汚していることがあります。

 

 

 

お魚の一生懸命パクパクは・・・

 

呼吸だけではないのです!

排泄物もエラから出しています!

※魚類は排泄物の大半を肛門ではなく、エラから出します

 

しかも、このパクパク循環は・・・

最悪の事態を招く

 

良かれのパクパクが水を汚し

水が汚れる事で血中酸素を奪われ

苦しいから再度パクパクし、の超悪循環!!!

 

しかも、排泄物を出すところと、酸素を取り込むところが一緒のため、とても危険と隣り合わせなんです。

 

お魚さんゆえの苦しみ

 

パクパクしながら排泄し、パクパクしながらエラを綺麗にし、パクパクしながら酸素を取り込んでいるんです、どう考えても苦しいでしかない。

もし、エラから排泄するも、エラには水質の汚染物質がまとわり、エラの排泄物もエラにまとわり、汚染物のせいで酸素も取り込めず、しかも酸素を奪われているとしたら・・・

 

ヤバッ

 

この悪魔の酸欠ループが「水槽にブクブクしているのに、魚がパクパクして苦しそうなんです~なぜ~?」のケースとして考えられます。

 

さて、ではこの「酸素があるのに酸欠状態」を改善するには??

 

次回は、この「酸素があるのに酸欠状態」の解決方法について説明していきますよ!

 

酸欠について考える④【酸欠の回避方法】正しい飼育

 

お楽しみに~!


 

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